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かつて文壇の巨匠がその筆で、石見の人物、石見の歴史、石見の風土など
を描写した名作をひもといてみよう。そこには、現代の石見を超えるほどの生々
しいバイタリティが甦ってくるのを知ることができるだろう !
「石見の国は、山多く、岩骨が海にちらばり、岩根に白波がたぎっている。石
見人はよく自然に耐え、頼るべきはおのれの剛毅と、たがいに対する信のみと
いう暮らしをつづけてきた。石見人は誇り高く、その誇るべき根拠は、ただ石見
人であることなのである。 東に水田の豊かな出雲があり、南に商人と貨財がゆ
きかう山陽道があり、西方には長門・周防があって、古来策謀が育ち、大勢
力の成立する地だった。石見はそれらにかこまれ、ある者は山を耕し、ある者は
砂鉄や銀を採り、ある者は荒海に漕ぎ出して漁をして、いつの世にも倦むことが
なかった。」
[司馬遼太郎書・浜田城碑文より]
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