石見文学散歩目次

女 優
花 神/浜田騒動
閉じられた海図/
間宮林蔵
女 優 X
終 焉
イルティッシュ号の来た日
七人の吉右衛門/
四十七人の刺客
漁 灯/神威岬
ヰタ・セクスアリス/
私の森鴎外を求めて
津和野/脱 出
ふるさとの書林
石見文学散歩

 

 かつて文壇の巨匠がその筆で、石見の人物、石見の歴史、石見の風土など

を描写した名作をひもといてみよう。そこには、現代の石見を超えるほどの生々

しいバイタリティが甦ってくるのを知ることができるだろう !




 「石見の国は、山多く、岩骨が海にちらばり、岩根に白波がたぎっている。石

見人はよく自然に耐え、頼るべきはおのれの剛毅と、たがいに対する信のみと

いう暮らしをつづけてきた。石見人は誇り高く、その誇るべき根拠は、ただ石見

人であることなのである。 東に水田の豊かな出雲があり、南に商人と貨財がゆ

きかう山陽道があり、西方には長門・周防があって、古来策謀が育ち、大勢

力の成立する地だった。石見はそれらにかこまれ、ある者は山を耕し、ある者は

砂鉄や銀を採り、ある者は荒海に漕ぎ出して漁をして、いつの世にも倦むことが

なかった。」   
                [司馬遼太郎書・浜田城碑文より]