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神威岬(かむいみさき)
文中の「波間の向こうに島根半島が見える」、 「そこは歩くと、砂が鳴る泣き浜といわれる場所 だった」という表現から、石見の海辺の漁村が舞
台である。やはりUターンした男と幼馴染の女の 物語が展開されている。
石見の漁村の風景を描く
「韓島」を舞台に神迎えの行事が展開されるが、 現在の五十猛町の西にある大浦鼻の岬や韓島 あたりかと思われる。著者のご母堂は現在も大
田市にお住まいのようで、たまに帰省されるよ うだ。
男性的な日本海と海の男を描く
「今日の海は深く蒼い。その蒼さは空の色を映して いた。海と空がいつも一体だということに気づく。
のぼりが風にはためき、海鳥が漁船の上を群がっ ている。初秋の陽射しは柔らかく真吾の背中を照 らしている。波が舟底を叩き鈍い音を上げた。」
全編にわたって、美しく荒々しい日本海の描写と、 そこに生きる海の男たちや、彼らが生活する漁村 の人間群像が生き生きと描かれている。
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